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2012年10月2日

私のおばあちゃんの話


私のおばあちゃんは、視力が弱いというのを知ったのは小学生になってだいぶ経ってから。

私のおばあちゃんは、私の母が働いていたので、家事全般をやっていて、普通に買い物に行ったり、夕飯を用意したりしていました。たまにドジをやるという認識だったのですが、それが見えにくいからであるとは思っていませんでした。

話をする事がよくあって、テレビを見ながらおしゃべりをしていた記憶があるんだけど、夕飯に何を作るかいつも困っていて、何かいいアイデアがあるかも!?と言いながら、毎晩、台所で料理番組を見てました。
広告の裏に太い油性マジックで材料と作り方を書いていて、それを書いた広告をたくさんたんすの中に持っていました。

私が字が書けるようになると「レシピを書いてくれないか?」と言われたので「いいよー。」と、広告と油性マジックを受け取って快く書いていたのも小学校高学年まで。

中学生になると「やだー。」と言って、自分の部屋で勉強していました。
勉強の合間に台所にいくと、ふにゃふにゃの字で広告の裏に書かれた、料理のレシピがテーブルの上にありました。

夕飯の前に、おばあちゃんがレシピを見るのに、広告を顔に近づけ過ぎだったので「何をやってるの!」と、ひどいことを言ったことがあります。なんで、あんなことを言ってしまったんだろう。どんどん目が悪くなってたのに。
スーパーに一緒に買い物に行った時、おばあちゃんがやたら商品を手で触っているので「やめて!恥ずかしいから」と言ってしまいました。私が代わりに見てあげればいいだけだったのに。

私は絵を描くのが得意なので、賞をとった絵を家族に見せたとき、おばあちゃん「よく描けてる」って言ってたけど、ほんとは、もう私が描いた絵は、見えてなかったんだぜ。
娘が産まれた時も「あんたによく似てるわ」って言ってたけど、ほんとはひ孫の顔だけじゃなくて、孫の顔も見えてないんだぜ。

電話をするといつも自分の体の不調ばかりを言ってるんだけど、おばあちゃんがそんなことを言える人って、私くらいだよね。

そんなことを、ふと思い出しました。
では、また。


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